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2010年09月04日

「日本人はいつ物を考え出すのか」(4)力の原理の崩壊→米中欧崩壊で日本人は考え始めるか?

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「日本人はいつ物を考え出すのか」シリーズ第4回目です。
『力の原理の崩壊→米中欧崩壊で日本人は考え始めるか?』を紹介します。モノを真剣に考える為にはそのための動機、背景にある何らかの圧力があるはずです。そして時代が変わる時、時代は何を求め、何を考えてきたのか?さらに現代との比較においてはどうなのか?を見てみましょう。
過去のシリーズ
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(1) 共認充足が最大の活力源。’10年代はそれだけで勝てる
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(2) 学習観念が役に立たないのはなぜか?
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(3) 騙しの破綻→特権階級は追い詰められている

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歴史をさかのぼって、数千年間の私権時代に新認識が登場した事例は、古代宗教と近代思想だが、近代思想は神が個人に摩り替わっただけであり、その認識構造は古代宗教の焼き直し(つまりは架空観念)にすぎない。
従って、古代宗教に焦点を絞る。
2600年前、同時期に仏教・儒教・ユダヤ教という古代宗教が登場し、その300~400年後にそれぞれの地域で統一国家が成立した。
それまでの部族連合国家は守護神信仰や神話の共認によって統合されていたが、部族間の緊張圧力や交易や連合、さらには服属部族をどう支配するかといった課題に対しては、部族間の意思疎通が不可欠であり、その部族の中でしか通用しない守護神や神話では統合できない。部族を超えた普遍性のある観念が必要になった。こうして各部族の潜在意識のレベルで社会統合機運が上昇し、それを鋭敏にキャッチして、守護神や神話を超えた、より普遍的な観念(古代宗教)を作り出したのが、釈迦や孔子やユダヤ教・ゾロアスター教の預言者たちである。
今現在、新しい認識が求められているのであれば、2600年前の社会統合機運と近しい現象が顕れているはずである。
環境破壊、経済危機、検察・官僚・マスコミの暴走=社会はガタガタ、悪化するばかり。にも拘らず、世界中の学者が百万人もいるのに、どこからも答えが出てこない。では、人々が物を考え始めたのか?と言われれば、そういう感じも余りしない。
一方、ネット界では多くのサイトやブログで、2010~2012年、つまり今後2年間のうちに、ドル崩壊・米国債暴落という予測がされており、その先端では、米において大暴動、例えば反税金闘争(米では既に発生している)から、民衆VS軍の殺し合いに突入するという予測がなされている。米の大暴動・殺し合いが起これば、それは欧・中に飛び火し、米中欧は崩壊することになる。
その状況で日本人は考え始めるのか?
それを考える前提条件として、米中欧は崩壊したとしても、イスラムも東南アジアも崩壊しない。中南米も過半は秩序が維持されるだろう。∵イスラムは部族共同体、東南アジアは農村共同体が残存しているからである。米中欧以外の諸国では、力の原理だけでなく、共同体的基盤で社会を統合している。共同体的基盤→共認体質を保ち続けてきた国々は、米中欧が崩壊したとしても秩序は維持される。共認体質が最も色濃く残存している日本において秩序が維持されるのは言うまでもない。
それに対して、米中欧は共同体的基盤を喪失し(⇒個人主義)、統合するには力の原理しか依拠するものがないので、力の原理が崩壊すれば秩序が維持できなくなるのである。
この状況下で、日本人は考え始めるのか?

なんと、現在は2600年前の古代宗教が誕生した時代と社会圧力としては近しいのだ。当時と明らかに異なるのは上記のように米中欧には可能性がないと言うこと。その前提に立てば、真っ先に私権崩壊を経験した日本が一番先頭に立っていると言えるだろう。日本は期待されているポジションにいるのは間違いない。そして日本人はその期待に応えることはできるのか?と言うことである。
次回につづく。

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comments

私は寒いのは苦手です!
防寒しても寒がりなので生きていけないですね(笑)

マンモス16体、ケサイ25体、ウマ2体、トナカイ589体、野牛5体、洞穴ライオン1体、クズリ4体
→マンモスハンターといういい方は止めたほうがいいと思いますよ。実像を見誤る。

  • yama3nande
  • 2011年2月4日 10:59

yama3nandeさんの仰るとおり、マンモスハンターというより、「トナカイハンター」と言ったほうが実像に近いかもしれませんね。
ただ「マンモス」は単なる食料ではなく、精神的・文化的に特別な存在であり、最先端の収束可能性であったように感じます。
もしそうなら、象徴的に「マンモスハンター」と呼ぶのも、「あり」かなと思います。

  • 2011年2月5日 15:15

>yama3nandeさん、岡さん
コメントありがとうございます。
食肉(骨なし)の総量では、トナカイに次いでマンモスが多いようですが、確かに表現としては微妙ですね。象牙製の彫刻など岡さんが仰るように食以外にも巨大なマンモスには、何だかの象徴性があったんじゃないかという感じもします。
しかし、厳寒の地シベリアで通年使用する「定住」的なムラを2万3000年前に築いたのは驚きですね。

  • yidaki
  • 2011年2月5日 20:14

>高収入さん
私も寒がりですが、こうした事実を見ると2万3000年前とはいえ、人類の適応力の高さには驚かされます。

  • yidaki
  • 2011年2月5日 20:19

コメントを入力してください
マリタ遺跡と日本人とのかかわりに関心を持っているので
大変参考になりありがとうございます。

  • 匿名
  • 2012年3月6日 19:56

hermes handbags thailand 共同体社会と人類婚姻史 | シベリアの厳寒に挑んだモンゴロイド(マリタ人)

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