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2020年07月03日

これからの共同体社会はどのように創られていくのか-5

前回は、さまざまな課題を自主自立して担える共同体化を進める中でしか、新たな婚姻規範、婚姻制度は出来ず、恋愛ではなく仲間発を原点とした意識を原点に社会的行為としての婚姻が成立する可能性を提示した。

逆に共同体を創っていく中で、皆(相手)第一という共同体の不文律の規範と現代の集団から隔絶した婚姻制度(両性の合意のみによる結婚)があまりにもかけ離れており、大きな課題として必ず顕在化する。

その意識として「所有」→「共有」という概念の変化をどう具体化するかにかかっている。

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■人類社会にとって「所有」「支配」は特殊な概念でしかない

現代の辺境な地域の部族には所有という概念が薄い部族も存在する。富むことが目的ではない社会が人類にとって歴史の大半を占めたことは言うまでもない。それは極限的な自然環境の外圧にさらされていかに生き延びるかという極限的な状況が物語っている。

 

下記の記事では、逆説的に「所有」概念がない時代、いかにいきいきとしていたかを紹介したい。

 

男女和合を破壊した『所有』という概念

 農耕がはじまり、「所有」という概念が広がるとともに、貧富の差や争いが大きくなった。
そして、そこで失われた最も大切なものが『男女和合』『男女充足』である。

《以下引用》リンク

〇「食う、寝る、遊ぶ。」と自立する。
食べ物がかんたんに手に入る狩猟採集社会だと、どうなるかというと。
ひとは自立する。
そりゃそうだよね。
だって、自分ひとりでも食べるのに困らないんだもん。
嫌な上司の命令を聞く必要もないし、
威張り散らすようなひとの顔色をうかがわなくても困らない。
狩猟採集社会というのは50人くらいの集団を作るのが一般的なのだけど、この集団は無頭社会になる傾向があるといわれてる。
無頭というのは、リーダーがいない社会。
基本的に話し合いでものごとが決まっていく。
これは、男女間でも同じ。
農耕社会になると、男尊女卑という概念が出てくるんだけど、原始的な狩猟採集社会では、それがみられない。
ひとりひとりが自立できるということが、その背景にある。
「食う、寝る、遊ぶ。」で自立できる。
すごいね。
それは、生活をひとに「依存しない」ということが背景にあるんだよね。
かといって、なんでも自由勝手にできるかというとそんなことはない。
50人くらいの集団ということは、みんなが顔見知りということ。
困ったときには、助けて、助けられてというまさに共同体。
ちなみに、現代でも狩猟採集の人たちに言うことを聞かそうとすると、ものすごく反発をされとのこと。これは、彼らがなによりも自発的な意志や話し合いをベースに社会を築いているというのが背景にある。

〇元始、女性は太陽であった。
「元始、女性は太陽であった。」
というのは、平塚らいてうの言葉だけど。
先史時代の像をみてると、その言葉がそのままぴったりのように感じる。
「縄文のヴィーナス」と呼ばれる像がある。4500年前、日本で農耕がはじまる前の縄文時代に作られたと言われる女性像。
リンク
そして、こちらは「ヴィレンドルフのヴィーナス」。
オーストリアで発見されて2万2~4千年前の作品だと推定されてる。リンク
なんかどっちも似てるよね。
世界のあちこちで同じようなモチーフの像が出土してる。
もちろん、文字なんて無い時代のこと、実際に何に、どんな目的で使われたとかは全くわからない。
研究者の意見では、この像は、妊娠や多産、豊穣や成功を象徴していると言われてるし、実際に見てもそう感じるひとが多いんじゃないかな。
ぼくもそんなふうに感じる。
すごく力強いよね。
狩猟採集社会は、母系社会のことが多い。
基本的に男女が平等なんだよね。
農耕がはじまり、「所有」の概念の広がりとともに、貧富の差や争いが大きくなって男性社会となっていくのとは、非常に対照的。
ちなみに日本は農耕が始まっても、鎌倉時代くらいまでは母系社会の名残をかなり強く残してたんだよね。(卑弥呼も女性だし、神さまのトップでもある天照大神だって女性なのも象徴的だと思う)
結婚形態もいまとは全然違う。
一夫一婦制というのも、農耕社会の産物といわれてる。
そもそも、宗教や法律で姦通罪をつくって取り締まらないとみんな浮気や不倫をするっていうことは、結婚の形が実は人間の本来のあり方からずれてしまっているのかもしれない。
狩猟採集型の社会は、多夫多妻であったと考えられてる。
(この部分は、ちょっと長くなるのと、これだけで自然妊娠を考える上ですごく大事なポイントになるからまた書くとして、)
夫婦とこどもという核家族という概念すらない。
そして、狩猟採集社会でよくみられるのが、共同体みんなが一緒に、育児や子育てをするということ。
母親ひとりに負担が集中しないようになってたんだよね。
こうやって、先史時代の狩猟採集社会の様子をみていくと、人間の根源的な形がみえてくる。
「食う、寝る、遊ぶ。」で暮らす。
たべるものにも困らなくて、
ひとりひとりが自立していて
健康で長寿で、
平等で平和な社会。
うわぁ・・・
こう書くと人間の追い求めてきた「進歩」や「成功」ってそもそもなんだろう?
と疑問に思ってしまう。
よく知られた笑い話だけど、この話は狩猟採集民の考え方がなんとなくわかる。

 

婚姻史については、当ブログの過去記事に詳しくUPされているので、そちらも参照願いたい。

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